オールド観光案内図コレクション/福岡県

奇勝耶馬「天下無二耶馬全渓の交通図絵」
(大分県)吉田初三郎 画 鳥瞰図サイズ:770×176mm
発行:観光社 大正15年表面カラー刷/中面1色刷・印刷折本
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瀬戸内海の周防灘に注ぐ山国川に沿って続く景勝地・耶馬渓を描いた初三郎筆ベストセラー鳥瞰図。日本有数の渓谷美を独特の色彩・画風で描く。福沢諭吉の里としても知られる城下町・中津を基点に守実まで達していた耶馬渓鉄道(跡地はサイクリングロードに)各駅から景勝地へのアクセスも判りやすい。その色彩とともに朝日の昇る構図も鮮やか。

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中津名称で市民憩いの地で桜の名称・大貞公園や今は無き中津競馬場も細かく描かれている。山国川河口付近には、当時木製だった山国橋も。現在は再建されている中津城の天守閣は当時無く、描かれていない。

競売にかけられる寸前、福沢諭吉が資財で一時買取り、乱開発を逃れたという絶景「競秀峰」と「青の洞門」、そして大正12年に竣工した日本一の8連オランダ橋「耶馬渓橋」の姿も。(現在も橋は修復を経て健在で、この上流域の「羅漢寺橋(3連)」「馬渓橋(5連)」とともに耶馬渓3橋と呼ばれている。

現在も景勝地として大勢の観光客が訪れる耶馬渓は、初三郎も何度となく訪れ、高弟の前田虹映も独立後に耶馬渓各所の鳥瞰図や絵葉書を描いている。現在、サイクリングロードとして活用されている耶馬渓鉄道(後に大分交通耶馬渓線・昭和50年廃線)のカーブしたガーター橋は全国でも希少橋で、図中にも描かれている。

「一目八景」など渓谷美と紅葉が見所の深耶馬渓へ向かう支流には現在、ダムが聳え景観は全く違う。

�当時の耶馬渓の絵葉書はこちら(準備中)

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